夢をかなえるゾウシリーズの最新刊を読みました.
それが「夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神」です.
いきなり感想をぶっちゃけると,「前作までの方がおもしろかったな」です.
感想文
今作も良書でした.
笑いあり涙ありの水野敬也節は健在でした.
これぞ夢をかなえるゾウ.
ただ今作も僕の心にぶっ刺さりまくったかというと,そんなことはなかったんですよね.
本書を読んでまず感じたのは,「水野先生,力出し尽くしたか?」ですね.
死がテーマ
まず,本書のテーマが「死」なんですよ.
主人公が余命3ヶ月を告げられるところから物語がスタートします.
死と向き合いながらガネーシャの課題をこなしていき,死ぬ前にやり残したことがないようにするという流れです.
作品全体で死が大きなテーマになっているのですが,僕は「死」にピンと来てないんですよね.
僕がまだ若くバリバリに健康なこともあってか,死ぬ前にこうすべきとか死の受け入れ方とかの説明を読んでも実感が湧きませんでした.
今の50代前後の人が本書のメインターゲットなのかなと思いました.
また夢をかなえるゾウには,物語終盤で感動させてもらうことも期待しています.
その上で序盤から死がテーマになっていると分かると,死をもってエンディングを迎えるんだろうなと想像できちゃうじゃないですか.
僕,死をほのめかしながらラストに突入する演出があんまり好きじゃないんですよね.
邪道と言いますか感動して当たり前と言いますか逃げているように感じると言いますか.
なので前作までと比べると,エンディングでの感動は弱かったです.
それでも感動で涙出たんですけど.
シリーズを重ねた今,新鮮さを保つためには水野先生でも死に手を伸ばすしかなかったんですかね.
親父イヤな奴すぎる
主人公の親父,イヤな奴すぎん?
途中で仲直りっぽいことしてたけど,それまでの失礼な態度多すぎるしそれを覆すいい話もありませんでした.
志織ちゃんに対して1度のみならず2度も不遜な態度とりやがって...許せん.
著者の水野先生が,親父の良いところエピソードを書き忘れたのだと思っています.
細かなツッコミどころも
あとは話の節々で気になるところもありました.
例えば,「その設定だったらあの行動は完全に間違ってたよね?」みたいなツッコミどころがありました.
また,非現実的すぎて急に冷めてしまったシーンもあります.
どうやっても一般人では初日からそんな成果出ないでしょっていう.
重箱の隅をつつく姑になってしまっていますが,思ってしまったからには吐き出したいっす.
おかげで少しスッキリしました.
まとめ:辛口なのは愛ゆえ
今回は夢をかなえるゾウに辛口コメントをしていますが,一読の価値がある本であることには間違いありません.
死を忌み嫌っている人や家族を持っている人なんかは特に読んでほしい.
辛口になっているのは,今までの夢をかなえるゾウシリーズが最高すぎてハードルがどんどん上がっていってしまったため,でしょうね.
夢をかなえるための方法を1作でまとめ上げ,それを4作も書き上げられる水野先生の手腕は本物です.
文章を書くのが下手なしがない陰キャ若造である僕が批評するなど愚の骨頂ではあります.
「どの口が言うてんねん」ですよね.
でもやっぱり今までのシリーズと比べると,前作までの方が心に深く響いていました.
おすすめは1作目!
夢をかなえるゾウの前作を読んだうえでおススメ順に並べると,1→3→ 2→ 4となります.
もし夢をかなえるゾウに興味を持ってもらえたら,とにかくシリーズ1作目を読んでください.
1作目は別格です.
2,3,4作目のどれから読み始めても話にはついていけますが,登場キャラクターのことを考えても1作目から読んでいってほしい.
1作目で面白いと思ったら,順に2, 3, 4と進むのが完璧な流れです.
1作目は全員読むべし
本を読んだ後にここまで「この本の通りやったらどんな目標でも実現できるわ」と強く確信したのは夢をかなえるゾウだけです.
明確な夢を持っていようが悶々と日々を生きていようが,必ずあなたの胸に響くものがあるはず.
まだ読んだことがないならば,絶対読んでください.